イチエの頭の中@八戸暮らし

好きな町で好きな人と楽しく生きるためのブログ。八戸にUターンして7年経ちました。

【しごと】高校生と地域の大人の想いをつなぐワールドカフェを開催しました

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2021年3月14日、五戸高校生と町の大人たちの対話の場
「ごのへまちづくりワールドカフェ」を開催しました。
 
2018年度から五戸町の移住定住・関係人口事業に
一緒に取り組んできてから3年目、大きな一歩になりました。

開催の経緯

五戸高校は2021年度で閉校となります。
高校がなくなることを、町の大人たちはとても危惧していました。
「高校がなくなっても、子どもたちが町とつながり続けられる機会がほしい」
「高校生たちは、いまどんなことを考えているのか」
「五戸高校の最後の年に、なにか力になれることはないのか」
と、事業をやるなかで、たくさんの声が届きました。
 

五戸高校との接点

2018年度から月に1回、五戸町に関わる人たち(在住・在勤者、近隣自治体在住者など)が
集まる場「ごのへみらい会議」を開催してきました。
2019年度秋、五戸高校の先生が生徒4名を連れて参加してくれました。
その中の一人が、まちづくりに関心を持つようになり、
2020年度初めに町の事業について、役場でヒアリングを受けました。
その一人の存在が、とても大きかった。
彼女は、私が農家さんと一緒に取り組んでいた「ごのへ丸いも部」にも関心を持ち、
一緒に参加するようになりました。
彼女と接する中でこんな五戸の高校生がいることを、
町の人たちにも知ってほしいと思うようになりました。
そこで、「ごのへみらい会議」で彼女の想いを発表する場を作りたいと、
五戸高校にお願いにいきました。
打合せの結果、彼女を含む3名の生徒が、ごのへみらい会議で
町への思いや将来のことなど、発表してくれることになりました。
みらい会議当日は、いつもよりも多くの町民が集まり、さらに新聞社も来場。
そんななかでも、
「五戸町のことが好き」
「卒業したら帰ってきて、五戸町で働きたい」
3人の生徒は素直な思いをたくさん発表してくれました。
町民からも「高校生が町のことをこんなに考えてくれているなんて嬉しい」
との声があがりました。
 

まちづくりワールドカフェ

ごのへみらい会議を経て、高校生と地域の大人の接点を作りたいと
強く思うようになり、再度先生に企画書を作って相談に行きました。
学内のカリキュラムにするには難しいけど、
学外のプログラムを関心のある生徒に案内することはOKと快諾いただきました。
高校も、町との接点を求めていたんです。
 
先生方は、生徒たちが大人とのディスカッションができるか心配…と
おっしゃっていました。
そこで、第一に高校生にとって安全安心な場を作るために、
参加者の公募はせず、ごのへみらい会議へ複数回参加していただいている方を
中心に、直接お声掛けをしました。
 
その結果、大人15名、高校生10名が参加してくれることになりました。
各テーブルにひとりファシリを置き、発言が偏らないように配慮する体制もつくりました。
1回40分を3ターン、長いかなぁと思ったけれど、
高校生の想いと、それを支えたいと思う大人たちの想いが混ざり合って
あっという間に3時間が経っていました。
とても熱くて、いい場になりました。
 
高校生の参加動機はいろいろでしたが、
満足度はとても高かったようです。
みんな、こういう場(自分の想いを伝える場)を求めていたんですね。
 
「これまで大人にやりたいことを言っても否定されてきたから、
言っても無駄だと思うようになった。
自分たちで決めていいって言っても、「でもね」って言われてきた
今日もきっと、そんな感じなんだろうなと思って、来るのが怖かった。
でもここで会った大人は違った。自分の気持ちを言っていいんだって思えた」
 
これは参加した高校生が話してくれた一言です。
彼女たちにそんな気持ちを持たせてしまっていた、
大人の責任は重いと思いました。
 
高校生たちには、
「ここに集まってる大人たちを利用してほしい。
やりたいこと、会いたい人、あったら、どんどん話してほしい。
ここにいる大人たちが支えるから」
と伝えました。本当にそう思う。
 
こういう場をもっと早く持てばよかったと少しばかりの後悔はあるけど
このタイミングで始められて本当によかった。
次年度事業も活用しながら、高校生と大人の接点づくりを
たくさんやっていきたい。
 
この地域で育つ子どもたちが、希望を持って楽しく暮らせるように。
大人になっても、ふるさとを愛し誇りに思えるように。
地元にいるいち大人として、これからもやっていきたいと思っています。