世界一周して離婚した話を書きます。
わたしの人生を語る上で、間違いなく大きな出来事のひとつが「世界一周を経験した」ということ。旅の期間は2010年7月~2011年3月まで(一時帰国も含む)なので、もう8年前になります。
この話をすると必ず聞かれるのが「ひとりで世界一周してたの???」という質問。まさかまさか、小心者のわたしがひとりで行けるわけないじゃないですか!!!当時の夫さんとの二人旅でした。出発したのは結婚して5年後だったと思います。旅の最中から少しずつすれ違いが生じ、帰国から3年後に正式に離婚しました。
私たちが離婚したのは世界一周だけが原因ではないですが、きっかけのひとつではあったと思います。世界に出て、それまでアパートの一部屋では成立していた夫婦のバランスがガラガラと崩れた、という認識です。
ちなみに、わたしたちはこんな夫婦でした。
ここから続く話を読む前に。。。参考までに、世界一周を決めたときの私たちのスペックを書いておきます。結婚3年目、子どもなしの夫婦でした。言っときますけど、当時のわたし超へっぽこです。自分で書いてて若干引いてます(笑)
わたし(当時27歳)
・留学とかワーホリとか、海外には興味があったがひとりで行く勇気はない。海外旅行は行ったことあるけど一人旅経験はなし。バックパッカー経験なし(いつもスーツケースでホテル泊)。ドミトリー宿泊経験ももちろんなし。英語喋れない(「世界一周前に英語くらい喋れるようになって来い」と元夫に命じられ、先に仕事を辞めてニュージーランドへ武者修行に行かされた)。
・元夫とは学生時代からの付き合い。「わたしがやりたいと思ってることを全部やってて超すごい!超かっこいい!」と思って惚れたこともあり、基本的にカナリの元夫信者。
・結婚したら子どもを生んで母になりたかった。
・自分のやりたいことをやるというより、「夫のやりたいことを支え、ついていくのがわたしの役目だし、やりたいことだわ」と思っていた。昭和か。演歌か。
元夫(当時28歳)
・学生時代にオーストラリアへワーホリに出かけて人生変わっちゃった系男子。ガチなバックパッカー(あんまり憶えてないけど付き合い始めてすぐにブラジル1ヶ月、大学卒業前にイタリア3週間とか行ってたような)。もちろん英語喋れる。大学卒業後は旅行代理店勤務。毎年海外添乗あり。
・超有言実行タイプ。行動力半端ない。酒癖悪い。超やんちゃ。基本的に王様。
・結婚して子どもが出来たらそれはそれでいいと思っていたらしいけど、3年経っても出来なかったので、世界一周の夢を捨てきれずに30歳を目安に出発したいと言い出した。
・人生で1回は起業したいとずっと言っていて、世界一周も7年働いた会社を辞めて出発。世界一周が終わったら起業する予定だった(実際に帰国後に起業して、今は社長になっています)。
こんな二人が世界一周に行くこと自体がかなり無謀だった・・・ということは感じ取っていただけたでしょうか。いまでこそ少しはまともな旅人になれた自覚はあるけど。
いまから書き連ねることは、当時のわたしを振り返って反省すべきポイントとも言えるでしょう(笑)
世界一周離婚を回避するために気をつけるべき5つのこと
- ちなみに、わたしたちはこんな夫婦でした。
- その1.「妻だから守ってもらえる」を期待するな。自分のことは自分で守る。
- その2.自己主張は日本にいる時よりももっとする。嫌なものは嫌と言え。
- その3.完全に別行動する日を設定する。その日はお互いが好きなことをして、相手に干渉しない。
- その4.細かいことは気にしない。ルールを守れないことを必要以上に責めない。
- その5.一日を無事に過ごせたことを当たり前と思うな。相手に感謝の気持ちを忘れない。
その1.「妻だから守ってもらえる」を期待するな。自分のことは自分で守る。
世界一周に出たら、夫は自分を守ってくれる存在ではなく、「世界一周という一大プロジェクトを達成するための戦友」と思いましょう。
出発前からもたくさんの準備が必要です。ビザの手配、海外旅行保険の手配、ルートを相談したりザックを買ったり。すべてが自由だけど、すべて自分達で決めてひとつずつクリアしていかねばなりません。旅が始まったらもっと大変です。毎日の移動手段の確保から宿さがしまで、どちらかひとりに負荷がかかると当然ストレスですよね。
当時の私たちは、日本からの海外旅行は、手配から現地の人達とのコミュニケーションまですべて元夫がやってくれていました(旅行代理店勤務)。でも長期の貧乏旅行だとそういうわけにもいきません。旅慣れしてるしてないは関係なく、ふたりで旅に出ると決めたなら、ふたりの旅です。どっちかがやってくれるじゃなく、自分のことは自分でやりましょう。
その2.自己主張は日本にいる時よりももっとする。嫌なものは嫌と言え。
「あなたのやりたいことを応援する」という姿勢は、世界一周では不要です。一緒に考えて、一緒に動いて、一緒に旅をつくっていくことにこそ、ふたり旅の面白さがあるんです。自分の言うことになんの反論もせずにただ「いいよー」と返事をしてついてくるだけの人は、最初のうちはよくても、だんだん「お荷物」でしかなくなってきます。えぇ、邪魔ですよ。はっきり言って。
出かけたい日もあれば、宿から一歩も出ないで休みたい日もあるでしょう。相手に合わせすぎる必要はないです。ばらばらに行動する日があってもいい。自分を守れるのは自分だけ。したいこと、したくないこと、はっきり言いましょう。
その3.完全に別行動する日を設定する。その日はお互いが好きなことをして、相手に干渉しない。
いくら夫婦っていっても、24時間365日一緒っていうのは結構苦痛です。いや、わたしは平気だった(というか、「ひとりにされても無理!」と思っていたからそもそもひとりになる選択肢がなかった)んだけど、今思えば元夫はとてもつらかったと思います。もっと自由に旅をしたかっただろうなと。
その2ですこし触れたんですけど、夫婦で旅しているからって必ずしもいつも同じ行動しなくていいと思います。出かけたい日、休みたい日、ブログ書きたい日、夫婦といえどもそれぞれ違いますよね。
別行動だけじゃなく「干渉しない」ってのも大事なポイントで、自分が出かけて相手が寝ていたとしても、絶対に責めてはダメですよ。
日本にいたって、ずーーーーっと一緒にいたら苦しいです。長く仲良く旅を続けるために、それぞれの時間を持つことはとても大事だと思います。
その4.細かいことは気にしない。ルールを守れないことを必要以上に責めない。
それぞれに旅のルールがあると思います。
泊まる場所の選び方、お金の使い方(予算もあるでしょうし)、ルートや日程、ブログを書くこと、ふたり共用の荷物(PC、カメラ、洗濯セット、など)をどっちが持つか、とか。そんなに困らなかったけど(わたしは従ってただけだから)、火花散ったブログ当番。
なかなかリアルタイムで書き続けるって難しくって、1記事書くのにもかなり時間かかってました。で、じゃんけんでブログ当番決めたりするんですけど、これを守れないでいると「なんでまだブログ書いてないの?書くって言ったじゃん」って、若干の諍いになることもありました。当時は人気の旅ブロガーさんとかもいて、そんな人たちに触発されてたくさんの人に自分たちの目線で世界を伝えたいと思って始めたブログだったので、書かないと!という危機感?焦り?みたいのもあって・・・
日本にいたらいつでもどこでもパパッとできることでも、世界一周中は難しいことのほうが多いです。広い心で、臨機応変を楽しみましょう。
その5.一日を無事に過ごせたことを当たり前と思うな。相手に感謝の気持ちを忘れない。
夫婦で旅をするというのは、夫婦で協力して毎日生きていくということ。いや、日本でももちろんそうなんですが、世界一周の場合はちょっと間違うと命に関ることだってあります。
わたしたちはそんなに危険な目には遭ってないけど、ぼったくりはしょっちゅうだったし、たくさん騙されたし、スリにも遭ったし、チカンにもあったし、野犬に追いかけられたこともあったし(最終的に仲良くなったけどw)、病気もしました。
日本で起こらないことがたくさん起こるのが世界一周です。ひとりだったら心折れるかもしれないけど、ふたりだから乗り越えられることってきっといっぱいあるんです。
毎日、無事に宿を探して眠りに着いて、次の日また元気に旅に出られるのは、ふたりでがんばった証拠です。それが、ふたり旅の醍醐味なんだと思います。
書いてて思ったけど、誰かと生きていくために必要なことが、世界一周のふたり旅には詰まってますね。これからふたり旅に出るみなさんは、当たり前を当たり前と思わず、仲良くけんかして楽しんできてくださいー!!